【サイン本・特典あり】鈴木理策『冬と春』
※サイン本はお一人一冊まででお願いいたします。二冊以上のご購入、または二冊目のご注文は自動的にキャンセルいたします。
また、店頭でも販売しているため、タイミングによっては売り切れの場合がございます。あらかじめご了承ください。
表紙が2種類ございますが、お届けはランダムとなります。
出版社:赤々舎
特典:ポストカード付き
現代日本を代表する写真家である鈴木理策の待望の新作『冬と春』は、鈴木のライフワークでもある「White」「Sakura」「Water Mirror」シリーズにおける未発表の新作を主に収録しています。
鈴木作品において特別な風景とも言いうる熊野の海のイメージで幕を開ける本作は、淡い冬の光と、流氷、波頭、雪原の白をたゆたい、春の到来を告げる桜のシークエンスを経て、春の気配を画像のすみずみに生きづかせる緑の水鏡の連作によって閉じられます。
余白を生かして配置された写真から写真に目線を移動させていると少しずつ感じられていく光線と色彩のうつろい。それは、冬から春へと間断なく流れていく時間の中で、あくまでカメラのレンズが写すことのできる世界の表層において、きわめて複雑な変化がこの世界のあちこちで生起していることに気づかせてくれます。そして鈴木理策の写真は、この「生起する瞬間」こそをとらえています。私たちがその写真を目にするたびに新鮮な驚きを感じてやまないのはこのためでしょう。決して仰々しくはない、さりげなく、控え目なかたちで表現される「驚き」のシークエンス。もちろんそれは、『冬と春』の大きな魅力であるにちがいありません。