ホンマタカシ『seeing itself 新しい写真のために for new photography』
店頭でも販売しているため、タイミングによっては売り切れの場合がございます。あらかじめご了承ください。
出版社:torch press
写真家・ホンマタカシによる写真と視覚にまつわる思考、実践を横断的にまとめたテキストブック。『たのしい写真』(2009年)から約15年を経て、写真を見る・撮ることについての、ホンマの理論・実践・印象が改めて綴られ、私たちが日々何気なく接している視覚という行為を、一度解体し、新たな余白と揺らぎをもたらします。
「photography is first of all, a way of seeing. It’s is not seeing itself [写真とは、まず、ある種の見方だ。それは見ることそれ自体ではない]と、スーザン・ソンタグは書きました。その通りだと思います。でも僕はあえてもう一度、seeing itselfから考えてみたいと思っています」(はじめに)。このソンタグの言葉を皮切りに、著者がこれまでに撮影・制作と並行して長く扱ってきたトピックたち―心理学者ジェームス・J・ギブソンが提唱する「アフォーダンス」、画像における二重性、中平卓馬についてのある仮説、カメラ・オブスクラ実践について言及し、そこへ作例と実作、そして引用と断章を交えて構成されています。
視覚の時代とも言える今を生きる現代人にとって、私たちが日々見ている世界のリアリティとは何かを再考する契機となる一冊。