清水高志『空海論/仏教論』

清水高志『空海論/仏教論』

  • ¥2,860
    単価 あたり 
税込 配送料は購入手続き時に計算されます。


出版社 ‏ : ‎ 以文社

「近代合理主義の諸問題を超克する最先端の現代哲学を鏡として、龍樹が説く縁起の論理や、唯識、華厳等の真意を明かしつつ、空海『吽字義』の深秘な思想とその現代的な意義を精細に論じた衝撃の一書!」(竹村牧男)

ミシェル・セールの研究者としてフランス哲学、現代思想を探究してきた著者による、構造的存在論による仏教論の試み。ウッダーラカ・アールニ、プラトン、ナーガールジュナからレヴィ=ストロース、そして現代哲学までを総動員しながら、仏教を思考する本書は、まさに西洋哲学・思想と東洋哲学・思想の交差であり、哲学と仏教の対話、その試みの最前線である。
前著『今日のアニミズム』(文化人類学者・奥野克巳との共著)ではテトラレンマをはじめとする仏教の思想と論理に着目し、トライコトミーという原理が提唱されたが、本書では初期仏教から空海の密教思想に至るまで、さらにその探究の射程を広げていく。
東西の人類による知的営為の2500年にわたる歴史を遡行しながら、仏教が見いだした画期とは何だったのかを問いかけ、とりわけ難解とされる空海の理論的テキスト『吽字義』の精読を通じて、現代哲学としての空海を描き出す。

第一部には上七軒文庫で開催・配信された講義「二辺を離れる」(聞き手:師茂樹、亀山隆彦)を加筆修正した「上七軒講義」を掲載、第二部には、著者渾身の書き下ろしである空海『吽字義』に関する論考を収録。(出版社より)