津野海太郎『編集の提案』
宮田文久 編
出版社 : 株式会社黒鳥社
社会のなかにはきっと、「編集」がなしうることがある。そのヒントは、伝説の編集者・津野海太郎がつづってきた文章にひそんでいる――。晶文社での活動をはじめ出版文化の重要人物でありつづけ、テント 演劇の時代からコンピュータの世紀までを駆け抜けてきた著者による、過去を携え、現在と共に呼吸し、未来を見すえる編集論集。
【津野海太郎 実践のクロニクル1977-2001】
〈目次〉
実用本位の夢 編者によるまえがき
第1章 取材して、演出する
テープおこしの宇宙/座談会は笑う/初歩のインタビュー術/雑誌はつくるほうがいい
第2章 人とかかわる、固定観念を脱する
太い指とからっぽの部屋/植草甚一さんの革トランク/編集者としての植草甚一/雑誌のロンサム・カウボーイ
第3章 テクノロジーと歩む
シロウトがつくったマニュアル/フランケンシュタインの相対性原理/パソコン通信で対話できるか
第4章 変化を編集する、編集することで変わる
本の野蛮状態のさきへ/森の印刷所/「世界の書」――アジアの髄からマラルメをのぞく
第5章 複製技術は時を超える
印刷は編集の敵にあらず/子ども百科のつくりかた/晩年の運動/編集者というくせのゆくえ
鼎談・星座をつくりたい 津野海太郎×若林恵×宮田文久 (出版社より)