【7/13 (月)】『AI人類学』(講談社)刊行記念
西垣通×平野啓一郎 トークイベント
危機時代のAIと未来
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| 日程 | 2026年7月13日 (月) |
| 時間 |
19:00〜20:30 開場 18:40〜 |
| 料金 | 1,650円(税込) |
| 定員 | 100名 |
| 会場 | 本店 大教室 |
現代を独自の遠近法で透視してきた国際的に活躍する小説家・平野啓一郎と、半世紀前からデジタル文明の本質を見つめてきた情報学者・西垣通。20年来の友人である二人が、危機の時代をむかえた今、生成AIをめぐって熱く語り合う。
AIは過去のデータの集積から言葉を発する。しかし、そもそも過去自体が不安定で揺らいではいないか? われわれはAIの言葉からいかにして未来をつくっていけばよいのか、という切実な問いに正面から向き合う貴重な対話。
プロフィール
西垣通 にしがき・とおる
1948年生まれ。東京大学工学部計数工学科卒業。日立製作所、スタンフォード大学でコンピューター・システムの研究開発に携わったのち、明治大学教授、東京大学教授、東京経済大学教授を歴任。東京大学名誉教授。工学博士。専門は、情報学・メディア論。
主な著書に、『AI』(講談社現代新書)、『デジタル・ナルシス』(岩波現代文庫、サントリー学芸賞)、『ペシミスティック・サイボーグ』(青土社)、『マルチメディア』(岩波新書)、『基礎情報学』、『続 基礎情報学』(以上、NTT出版)、『集合知とは何か』(中公新書)、『ネット社会の「正義」とは何か』(角川選書)、『ビッグデータと人工知能』(中公新書)、『AI原論』(講談社選書メチエ)、『新 基礎情報学』(NTT出版)、『超デジタル世界』(岩波新書)、『デジタル社会の罠』(毎日新聞出版)ほか多数。

平野啓一郎 ひらの・けいいちろう
1975年愛知県蒲郡市生。北九州市出身。京都大学法学部卒。1999年在学中に文芸誌「新潮」に投稿した『日蝕』により第120回芥川賞を受賞。40万部のベストセラーとなる。以後、一作毎に変化する多彩なスタイルで、数々の作品を発表。『ある男』(英訳『A MAN』)、『マチネの終わりに』(英訳『At the End of the Matinee』)を始めとして、各国で翻訳紹介されている。
2004年には、文化庁の「文化交流使」として一年間、パリに滞在した。美術、音楽にも造詣が深く、日本経済新聞の「アートレビュー」欄を担当(2009年~2016年)するなど、幅広いジャンルで批評を執筆。2014年には、国立西洋美術館のゲスト・キュレーターとして「非日常からの呼び声 平野啓一郎が選ぶ西洋美術の名品」展を開催した。同年、フランス芸術文化勲章シュヴァリエを受章。また、各ジャンルのアーティストとのコラボレーションも積極的に行っている。
著書に、小説『葬送』、『決壊』、『ドーン』、『空白を満たしなさい』、『透明な迷宮』、『マチネの終わりに』、『ある男』、『本心』、『富士山』等、エッセイに『本の読み方 スロー・リーディングの実践』、『私とは何か 「個人」から「分人」へ』、『考える葦』、『「カッコいい」とは何か』、『死刑について』、『三島由紀夫論』等がある。
累計60万部超のロングセラー『マチネの終わりに』の映画化(2019年)、『空白を満たしなさい』の連続ドラマ化(2022年)、『ある男』の映画化(2022年)、『本心』の映画化(2024年)と映像化が続いている。
現在、ニューヨーク在住。
書籍情報

西垣通『AI人類学』(講談社)
チャットGPTに代表される生成AIが世界的な注目を集めたのは2022年末。それから数年を経て、今や対話型生成AIは爆発的な普及を見せ、後戻りのきかない状況にある。これは、われわれ人類にとって僥倖なのか、それとも……? 前著『AI原論』(講談社選書メチエ、2018年)から8年、第一人者はこの状況を根源的に問うために、もう一度、筆をとった。
チャットGPTやGeminiは、深層学習(ディープラーニング)に加え、大規模言語モデルという精妙な新技術に基づいている。その革新性ゆえに、生成AIが生産活動の効率を一挙に向上させ、巨大な経済成長をもたらすことは、おそらく間違いない。しかし、と著者は言う。「冷静に眺めれば、生成AIが内部で実行しているのは、単語の使用データを高速統計処理し、出現確率の高い単語を並べているだけだ。質問文の意味を本当に理解しているとは思えない。とんでもない内容の誤情報や偽情報も平気で出力する。そんなAIの回答をうやうやしく信奉し、人間のかわりに仕事の決定を任せて大丈夫なのか」と。
「AIは人知を超える」という予測は、ますます現実味を帯びているように思える。しかし、そもそも「人類の知性」とは何か? それはコンピュータによるデータ処理と等価でありうるものなのか?―─こういったテーマを考えるには「生命と機械の異質性/同質性」や「無意識領域ではたらく情動」という難問に取り組まなくてはならない。少なくとも「情報」という概念を基礎から捉え直す学問が必要になるだろう。その新たな学問を創出する企てに取り組み続けてきた著者は、本書で人類学的な知見をも取り入れて、これらの根源的な問いに正面から向き合う。
その先には、生成AIの進化と普及を踏まえた上での知的革命が予感されるだろう。AIを単純に肯定するのでも否定するのでもない「第三の道」を指し示す本書は、もはやAIと無縁で生きることのできないすべての人に向けられた重要なメッセージである。