【2/2  (日)】『明るくていい部屋』・『なめらかな人』刊行記念 特別対談 金川晋吾×百瀬文 「人は変わる、関係も変わる。家族的なるものの実践」

【2/2  (日)】『明るくていい部屋』・『なめらかな人』刊行記念 特別対談 金川晋吾×百瀬文 「人は変わる、関係も変わる。家族的なるものの実践」

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日程 2025年2月2日 (日)
時間 18:00〜19:30
開場 17:30〜
料金 1,650円(税込)
定員 100名
会場 本店 大教室

このたび、写真家・金川晋吾さんの写真集『明るくていい部屋』とアーティスト・百瀬文さんのエッセイ集『なめらかな人』の刊行を記念して、トークイベントを開催いたします。

金川晋吾さんの『明るくていい部屋』は、アーティストの百瀬文さんと斎藤玲児さん、森山泰地さんと作者自身による、2019年から現在までの共同生活を、118点の写真と2万5千字の文章とともに綴ったドキュメンタリーです。血縁や婚姻関係のような一対一ではない他者との暮らしを実践しながら、新たな「家族」像が現在進行形で構築されていくようすが、透明感のある写真と実直で素朴な言葉で語られています。

百瀬文さんは、社会に潜む権力構造や、コミュニケーションやジェンダーの問題を、映像作品やパフォーマンス作品をを通して社会に問いかけるアーティストです。エッセイ集『なめらかな人』では、自身の欲望と社会の見えない規範と向き合いながら、身体を通した切実な言葉で日々を描いており、そこには自身が営む共同生活についての文章も含まれています。

もともとは「性愛的な」関係から始まった金川さんと百瀬さんの関係性は、共同生活を経てじょじょに変容し、性的な欲望が介在しない「家族的な何か」になっていったといいます。その二人の関係性は一言では語れず、未来に変化していく可能性を包含しているように見えます。
そんなお二人に、「家族」観やパートナーシップへの意識や、言葉を用いて表現することについて、縦横無尽に語っていただきたいと思います。


プロフィール

author

金川晋吾 かながわ・しんご

写真家。1981年京都府生まれ。神戸大学発達科学部人間発達科学科卒業。東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程修了。父や伯母という身近な他者や、婚姻や血縁で結ばれていない他者との共同生活を題材に、写真と言葉を通して、人間の分からなさや自己と他者の関係のあり方を問い続けている。2016年『father』(青幻舎)、2021年『犬たちの状態』(太田靖久との共著、フィルムアート社)、2023年『長い間』(ナナルイ)、『いなくなっていない父』(晶文社)、2024年『明るくていい部屋』(ふげん社)、『祈り/長崎』(書肆九十九)刊行。近年の主な展覧会に2022年「六本木クロッシング2022展:往来オーライ!」森美術館、2024年「現在地のまなざし 日本の新進作家 vol.21」東京都写真美術館など。三木淳賞、さがみはら写真新人奨励賞、写真の町東川賞新人作家賞受賞。

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百瀬文 ももせ・あや

美術家。1988年東京都生まれ。2013年武蔵野美術大学大学院造形研究科美術専攻油絵コース修了。映像によって映像の構造を再考させる自己言及的な方法論を用いながら、他者とのコミュニケーションの複層性を扱う。近年は映像に映る身体の問題を扱いながら、セクシュアリティやジェンダーへの問いを深めている。主な個展に「百瀬文 口を寄せる」(十和田市現代美術館、2022年)、主なグループ展に「国際芸術祭 あいち2022」(愛知芸術文化センター、2022年)など。主な作品収蔵先に、東京都現代美術館、愛知県美術館、横浜美術館などがある。2023年『百瀬文 口を寄せる Momose Aya: Interpreter』(美術出版社)、2024年『なめらかな人』(講談社)を刊行。


書籍情報

book

金川晋吾『明るくていい部屋』(ふげん社)
定価:3900円+税

私が誰かと一緒にいることを模索しようとするのは、私の中にさみしさがあるからだ――三人、そして四人での共同生活を、光溢れる写真と文章で綴るドキュメンタリー。2019年から現在まで、アーティストの百瀬文と斎藤玲児、森山泰地と自身による共同生活を、118点の写真と2万5千字の文章とともに綴ります。

「私が誰かと一緒にいることを模索しようとするのは、私のなかにさみしさがあるからだ。私がここで言っているさみしさというのは、自分が何かを感じたり思ったりしたことをただ自分のなかに留めておくのではなく、誰かに受け取ってもらうことを求めずにはいられない切なる思いのことだ」(本文より)

book

百瀬文『なめらかな人』(講談社)
定価:1500円+税

たとえこの地球に散り散りに住むことになったとしても家族でいられるように、わたしたちは将来の約束をしない--群像の好評連載がついに単行本化。新進気鋭の美術家による清冽なエッセイ。

「実際のところ別に名前自体はどうでもいいとは思うが、必ずしも恋愛にもとづかない関係をときどき家族と名乗ることができたりする社会になったらいいのにな、とは心から思う。けれど、わたしの中にある「家族」への固執は、おそらくもっと身勝手で、ままならない何かに紐づいている。自分の心と体が誰にも支配されることのない家を、安心して帰れることが約束された家を、わたしはこの手で作り直したかったのだと思う」(本文より)