三好愛『怪談未満』

三好愛『怪談未満』

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出版社:柏書房

■かいだんみまん【怪談未満】
怪談とまではいかないけれど、今もわからないままのこと、
ずっと腑に落ちずにいること、少しゾッとしたときのこと。

■あらすじ
冷蔵庫と収納棚との隙間にいる〈なにか〉、
メールの文面から生まれたもう一人のKさん、
国内線のスープと結びつく祖母の死の記憶、
そして、私の中に初めて〈人間〉が宿った日――

〈日常の不気味〉と〈産むことの不思議〉をテーマに、
なんとも腑に落ちない話ばかりを集めた27篇のイラスト・エッセイ。

数多くの装画やグッズデザインなどを手掛けるイラストレーターであり、
エッセイストとしても評価される三好愛の日常的非日常な世界へご招待。

“自分の中に自分以外のなにかがあり、自分の意志とは関係なく変化していく過程は、とても不思議なもので、その不思議さに、妊娠中はずっと振り回されながらも、魅了されていました。出してしまえば、それはただただかわいい人間だったわけですが、なにが入っているのか直接見たりさわったりできない出産までの約九カ月間は、内部から自分の体が乗っ取られ、じわじわと自由を奪われていくような、奇妙な夢を見ているみたいな、忘れがたい時間でした。"(「なにかいる」より)

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