小倉ヒラク『アジア発酵紀行』
出版社:文藝春秋
中国雲南省の熱帯エリアからヒマラヤ、そしてインドの東の最果てへ。
日本の発酵文化(とりわけ麹)の起源を求めてアジア辺境を旅するノンフィクション作品。
標高0メートルの熱帯から5000m超の高地へ。
雲南省シーサンパンナのジャングルでの、超ローカル茶会。
ネパールでブッダの末裔たちに精進発酵カルチャーを習い、最後は内戦中のインドの東の最果て、マニプル州へ。
リス族、ハニ族、ナシ族、リンブ―族、メイテイ族…三国志の世界の向こう側。ヒマラヤの麓に、様々な少数民族の織りなすアナーキー発酵文化が集積する「アジア発酵街道」があった。
そこにはいまだ見たことのないびっくり仰天の発酵食品や、日本では失われてしまった古代の麹カルチャーが数百年のあいだ、森のなかでひっそりと継承されてきた…。
原始仏教、イスラム教、ヒンズー教、そして謎のローカル信仰サナマヒ教。
食も信仰も民族もカオスに入り交じる、アジア発酵街道の旅にいざ出発!