飯村大樹『よそ見とその反対』
2年ぶりに2冊目となるエッセイ集です。
3000字程度のエッセイを7本収録。すべて新作です。
前作の『サッド・バケーション』というエッセイ集と同じく、文庫サイズで手触りのよい紙を使っています。全部で92ページあります。
もくじ
・よそ見とその反対 ─ まえがきにかえて
・カッパのいる街
・「おばあちゃんと行ってきな」
・予知能力
・無関係に明るくて心地の良い
・卵とひまわり
・父と呪い
内容は、一言で説明するのは難しいのですが、過去に起こった出来事や生活にまつわることから想起されたことをエッセイにしてみました。
最近は、自分のルーツや本質について切実に考えることと、そこから「よそ見」をしてまったく違うことを考えることの間の関係性に興味があります。
例えば「カッパのいる街」では最近引っ越してきた街にカッパを見つけたことから、街と自分の関係性について書いてみました。「予知能力」では自分の持っていた2つの予知能力から人生について振り返ったりしています。よそ見をして、もう一度よそ見をしたらそれはどちらを向いているのか。そういう思いつきがインスピレーションになっています。
今回の本では、なるべく具体的な出来事に即して書けないかなと思って試行錯誤してみました。
おもしろがって読んでくださったら嬉しいです!
(著者より)