中野霞『劣島』
短歌は、描かれているのが絶望や劣等感だったとしても、美しい景色に見える。
それは、とても、ありがたい。これまで出会った美しい絶望を収めた、135首の短歌集です。
アンテナにモズのはやにえ 万引きがやめられなくて土手で寝ている
撃たれると痛い すべてを根に持った僕の中にも眠れる右脳
世の中の大事な部分に君がいて壊したい部分にも君がいた
僕は僕のならない体を思うとき劣島以外の島を知らない
短歌は、描かれているのが絶望や劣等感だったとしても、美しい景色に見える。
それは、とても、ありがたい。これまで出会った美しい絶望を収めた、135首の短歌集です。
アンテナにモズのはやにえ 万引きがやめられなくて土手で寝ている
撃たれると痛い すべてを根に持った僕の中にも眠れる右脳
世の中の大事な部分に君がいて壊したい部分にも君がいた
僕は僕のならない体を思うとき劣島以外の島を知らない