町屋良平『生きる演技』
出版社:河出書房新社
家族も友達もこの国も、みんな演技だろ――元「天才」子役と「炎上系」俳優。高1男子ふたりが、文化祭で演じた本気の舞台は、戦争の惨劇。芥川賞作家による圧巻の最高到達点。
かれはこの場のぜんぶを呪っている。
それを才能といってもいい。
そして演じるちからに変えている。
「最高に読み応えがあり、かつ唯一無二の印象がある。時代のフロンティアに刺さっている。」――古川日出男(朝日新聞文芸時評)
「間違いなく、作家・町屋良平のキーとなる作品」―山﨑修平(週刊読書人文芸時評)
本心を隠した元「天才」子役・生崎(きざき)と、空気の読めない「炎上系」俳優・笹岡(ささおか)。性格は真逆だが、同じように親を憎み、家族を呪い、そして「家族を大事に」というこの国が許せない。互いの本音を演じあうふたりはどこへ向かうのか――?
「今この国の空気」を生きるすべての人へ問う衝撃作!
「デビューから7年のすべてを投じました」――町屋良平
(出版社より)