
【10/27 (月)】『ドゥルーズの哲学原理』(講談社) 文庫化記念
國分功一郎×互盛央 トークイベント
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日程 | 2025年10月27日 (月) |
時間 |
19:00~20:30 開場 18:30~ |
料金 | 1,650円(税込) |
定員 | 100名 |
会場 | 本店 大教室 |
生誕100年にして没後30年を迎える哲学者ジル・ドゥルーズ(1925-95年)。その「哲学」の「原理」に迫り、多くの読者を獲得してきた名著『ドゥルーズの哲学原理』が、大きな節目を迎える本年、ついに文庫化されました。
刊行の始まった講義(未邦訳)を紹介する新稿を加え、最新の研究状況に対応した改訂を施してあります。元本である岩波現代全書版をつくった担当編集者が講談社に舞台を移して送り出す、文字どおりの「決定版」です。
メモリアル・イヤーにふさわしい今回の刊行を機に、著者と担当編集者による対談をおこないます。岩波現代全書版も含めた製作裏話なども含め、ここでしか聞けない話が満載です!
プロフィール

國分功一郎 こくぶん・こういちろう
1974年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。高崎経済大学准教授、東京工業大学教授を経て、現在、東京大学大学院総合文化研究科教授。専攻は哲学。著書に『暇と退屈の倫理学』(新潮文庫)、『中動態の世界』(新潮文庫、小林秀雄賞)、『近代政治哲学』(ちくま新書)、『スピノザ──読む人の肖像』(岩波新書、河合隼雄学芸賞)、『目的への抵抗』(新潮新書)、『手段からの解放』(新潮新書)ほか。

互盛央 たがい・もりお
1972年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。岩波書店を経て、現在、講談社勤務。著書に『フェルディナン・ド・ソシュール』(作品社、和辻哲郎文化賞、渋沢・クローデル賞)、『エスの系譜』(講談社学術文庫)、『言語起源論の系譜』(講談社、サントリー学芸賞)、『連合の系譜』(作品社)ほか。
*二人の共著として『いつもそばには本があった。』(講談社選書メチエ)があります。
書籍情報

國分功一郎『ドゥルーズの哲学原理』(講談社)
今日に至るまで絶大な影響を及ぼし、議論を引き起こし続けているフランスの哲学者ジル・ドゥルーズ(1925-95年)は、デイヴィッド・ヒュームやアンリ・ベルクソンなどを対象とした哲学史研究から学問的経歴を開始し、主著『差異と反復』(1968年)、そして『意味の論理学』(1969年)を公刊して、その地位を確かなものとした。
飛躍を求めたドゥルーズは、精神科医フェリックス・ガタリ(1930-92年)との「二人で書く」企てに挑戦し、物議を醸した『アンチ・オイディプス』(1972年)、『千のプラトー』(1980年)を送り出す。さらに晩年には映画論や芸術論に取り組み、その全容は公刊が始まった講義録を通して、より明らかになりつつある。
こうした多彩な相貌を見せるドゥルーズの「哲学」全体を貫く「原理」はあるのか? あるとすれば、それはどのようなものだったのか? 「20世紀最後の哲学者」の方法と対象を精緻に分析し、その核心と実践的意義に迫った本書は、広く評価され、多くの読者を得てきた。
生誕100年、没後30年を迎える2025年、改訂を施し、新稿を加えた決定版として、講談社学術文庫に登場する。
[本書の内容]
学術文庫版まえがき
第I章 自由間接話法的ヴィジョン――方 法
1 自由間接話法
2 哲学研究の課題
3 哲学の課題
第II章 超越論的経験論――原 理
1 超越論哲学と経験論哲学
2 無人島
3 出来事
4 超越論的な原理
5 超越論的な原理の発生
第III章 思考と主体性――実 践
1 思考の強制
2 思考の習得と方法
3 物質に付け加わる主体性
第IV章 構造から機械へ――転 回
1 ガタリとの出会い
2 構造と機械
3 構造と構造主義
4 セリー、ファルス、原抑圧
5 『アンチ・オイディプス』と分裂分析
第V章 欲望と権力――政 治
1 ミシェル・フーコーの歴史研究
2 『監獄の誕生』における二つの編成
3 権力と二つの編成
4 一元論と二元論
5 欲望と権力
6 欲望のアレンジメントと権力装置
文献一覧
あとがき
学術文庫版あとがき
研究ノート
I 自然主義について
II 総合的方法
III 法/制度/契約
IV 個の心と衆の心
V 国家と考古学
追加された研究ノート
I スピノザにおける個体の概念と微分法
II 類似的他者の概念
III ドゥルーズの政治的発言
IV 絵画とアナロジー
V 目と手、ビジュアルとマニュアル、エジプトとギリシア