カツセマサヒコ『ブルーマリッジ』
出版社:新潮社
『明け方の若者たち』で20代の青春を、『夜行秘密』で激情の恋愛を描いた著者待望の最新長編!
理想は、ただの幻想になった。20代後半で突然変わり出した景色――。
出逢って八年。付き合って六年。同棲を始めて二年。もう僕らのあいだに、新鮮な出来事はほとんど残されていない。
いつものスペインバルで3歳上の彼女にプロポーズした青年・雨宮守。
長年連れ添った妻に離婚したいと告げられた中年・土方剛。
世代も価値観も正反対だったふたりの人生は、社内のある疑惑をきっかけに変化し始める。
夫婦であること、家族であること、働くこと、生活すること、傷つけること、生きること。
過去からも未来からも逃れることのできない世の中で、それでも光を求めて彷徨う者たちの物語。(出版社より)