
アイリス・オーウェンス『アフター・クロード』
翻訳:渡辺佐智江
出版社:国書刊行会
「捨ててやった、クロードを。あのフランス人のドブネズミ」
あらゆるものに牙を剥き、すべての人間を敵に回す
わきまえない女ハリエットの地獄めぐりがいま始まる……
伝説の作家アイリス・オーウェンスの最高傑作にして
40年の時を超えて現代を撃つ、孤高の問題作!
真夏のニューヨーク、ハリエットは同居するクロードと仲違いしてアパートを追い出される危機に陥る。身を守るために悪戦苦闘する彼女を待ち受けていたさらなる地獄とは……速射砲のように放たれる、宗教・人種・セックス・フェミニズム等々のあらゆる問題を無差別攻撃した過激なセリフ、知的で過剰なユーモアにあふれた筆致で描かれる一人の女の残酷物語。『ロリータ』の版元オリンピア・プレスでポルノ作家として活躍し、スーザン・ソンタグをして「彼女は最先端(ヒップスター)」と言わしめた伝説の作家の鮮烈な第一長篇がついに邦訳!(1973年作)