
ジャック・アタリ『メディアの未来』
出版社 : プレジデント社
二〇五〇年、新聞、ラジオ、テレビ、ソーシャル
ネットワーキングサービス(SNS)、ジャーナリ
ストは、まだ存在しているのだろうか。
二一〇〇年ならどうだろうか。
SNSは、今後登場するさらに強力なテクノロジー
の波に呑み込まれるのだろうか。
将来、誰がメディアを所有するのだろうか。
正しい情報を得る、知識を共有する、嘘と闘う手段
が、これまで以上に存在するようになるのだろうか。
ジャーナリストの役割はロボットが担うようになる
のか。それとも、ジャーナリストは民主主義、つま
り、真実の保証にとってかけがえのない存在であり
続けるのだろうか。
そうした未来の基軸を把握するには、「歴史」を振り
返る必要がある。
メディアに関するさまざまな歴史を遡ってこそ、
その未来を詳細に描き出すことができると考え
るからだ。
私にとって、この物語は細部にわたってきわ
めて魅力的だった。筆をおいた現在、この物語
が綴る壮大な数々の冒険に対する私の驚きを、
読者に伝えることができると信じている。
(本書のまえがきより要点を抜粋)