【9/ 13 (火)】松葉舎ゼミ第0回|森田真生×江本伸悟トークイベント

【9/ 13 (火)】松葉舎ゼミ第0回|森田真生×江本伸悟トークイベント

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日程 2022年9月13日 (火)
時間 19:00〜20:30
開場 18:30〜
料金 5,500円(税込)
定員 70名
会場 本店 大教室

10月から始まる松葉舎ゼミのプレイベントとして、独立研究者の森田真生さんと松葉舎主宰の江本伸悟さんによるトークイベントを開催します。

私塾・松葉舎(しょうようしゃ)には、ダンス、野口体操、ディドロ、現代音楽、能楽、芸術、ファッションなど、さまざまな分野からの塾生がつどい、素人玄人の分別なく、垣根をこえた会話のなかで各々の探求を深めあってきました。もともと大学院で渦の物理を研究されていた江本さんが、なぜ松葉舎という新しい学問の場を創設されたのか、これまでにどのような書籍を手がかりに、どのようなことを探求されてきたのか、また、10月からはじまる松葉舎ゼミについてお話いただきます。

更にこの度は、江本さんの大学時代からのご学友であり、二人の子どもとともに、大人たちを巻きこみながら、日々新しく学びの場を創造しつづけている森田真生さんに、これからの学びと問いについてお話いただきます。

おふたりそれぞれの話のあとには、対談を予定しております。ぜひ足をお運びください。

(江本さんより)
はじめての風景画を描くおさない僕の前には、無数の樹木が立ちならび、その一本一本にはまた、無数の葉がついていた。絵画のイロハさえ知らなかった僕は、下書きのために鉛筆を手にとり、その一枚一枚の輪郭を律儀に画用紙に写しとっていった。その途方もない作業がどのような終わりを迎えたのかは、もう記憶にない。ただ、鉛筆を手に樹木の前にたった瞬間突如現れた、無尽蔵の輪郭線に圧倒されたことだけを覚えている。

後日、学校に飾られた友人の絵をみると、鉛筆の下書きなどなしに、毛筆の点描によって樹木の緑が描きだされていた。僕があれだけ凝視した輪郭線はそこになく、形なき無数の色の塊として、そこに樹木がたっている。「こんな手抜き、ずるい!」。そう思った次には、「これはこれでリアルだな」と感じていた。毛筆を手にした友人には、鉛筆を手にした僕とは異なる色と形が見えていたのだろう。

僕たちは、筆をつかって世界を描くだけでなく、筆をつうじて世界をみている。物理学では数式をつかって自然現象を表現していくが、数学という筆を手に取ったとき、この目にどんな光景がうつしだされるのか、それを知りたくて、物理学の世界に飛びこんだ。

大学を卒業してから『十六世紀文化革命』(山本義隆)という本を読み、画家の存在——のみならず職人、船乗り、魔術師といった存在——が、近代科学の誕生にふかく影響していると知った。意外に思うとともに、絵画と物理学とを重ねていた身には、すっと腑に落ちる話でもあった。

その後ひらいた松葉舎には、学問の内外をとわず、さまざまの分野から塾生が集まってくれた。共通言語をもたない会話はたどたどしくも、ときおり分野の垣根をこえて、互いの心の響きあう瞬間がある。その響きを今までより一歩遠くまで伝えるために、新たにゼミコースをひらきたいとおもった。この響きの果てに、たとえば陶芸家の河井寛次郎が語ったような、石とともに笑う科学が、芸術が、暮らしが生まれてくることを願っている。

※大事なお知らせ
・手洗い・うがい、自宅を出る前に体温測定のご協力を必ずお願いいたします。 熱がある場合、体調に異変を感じる場合は参加をお控えください。返金いたしますので、その旨をお伝えください。 また入り口での手の消毒、マスクの着用を必須といたします。マスクを着用されていない場合、会場に入れませんのでご注意ください。
・お席は間隔を空けて、お座りいただく形です。


プロフィール

江本伸悟 えもと・しんご

学者。1985年、山口県下関市に生まれる。2014年、東京大学大学院にて渦の物理を研究、博士号(科学)を取得。日本物理学会にて学生優秀発表賞(領域2)受賞。2017年、自分独りでは想えない不思議を想うための場所として、私塾・松葉舎を立ち上げる。科学、数学、哲学、芸術、芸能、武術、ファッション、ダンスなど、分野を横断した会話のなかで、心と体と命の探求を続けている。

森田真生 もりた・まさお

独立研究者。京都東山の麓にある研究室を拠点に、執筆や講演、教育の活動にたずさわるかたわら、人間と人間でないものの関係を編み直す言葉と思考の可能性を追究している。著書に『数学する身体』(第15回小林秀雄賞)、『計算する生命』(第10回河合隼雄学芸賞)、『僕たちはどう生きるか』、絵本『アリになった数学者』(脇阪克二・絵)、随筆集『数学の贈り物』、編著に岡潔著『数学する人生』がある。