Saul Leiter『PHOTOGRAPHS AND WORKS ON PAPER』
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出版社:GALLERY FIFTY ONE
アメリカ人フォトグラファー、画家のソール・ライターによる作品集。作者が亡くなる2年前の2011年にベルギー・アントワープのギャラリー「GALLERY FIFTY ONE」で開催された展覧会に際して刊行された。本作は、作者のユニークな作品群に焦点を当てている。画家としてのキャリアをスタートさせた作者は、1948年に抽象表現主義のアーティスト、リチャード・パウセット=ダート(Richard Pousette-Dart)との出会いで写真への興味が強く持ち、すぐに写真と絵画を組み合わせ始めた。どちらの分野においても、構成や色、技術を意のままにした。自身の写真が絵画に与える影響、そしてその逆の相互作用はどちらも並べられた際に明白になっている。アクリル画作品はほとんど展示されなかったが、溶けきっていないような色の調子の中で大きな色面が描かれるという抽象的な視覚言語を追求している。メディアの性質により若干の変更はあるものの、作者の初期のカラー写真作品の習作の中でもその傾向は見いだすことができる。