川内有緒『目の見えない白鳥さんとアートを見にいく』
出版社:集英社インターナショナル
見えない人と見るからこそ、見えてくる!
全盲の白鳥建二さんとアート作品を鑑賞することにより、浮かびあがってくる社会や人間の真実、アートの力――。
「白鳥さんと作品を見るとほんとに楽しいよ!」
という友人マイティの一言で、「全盲の美術鑑賞者」とアートを巡るというユニークな旅が始まった。
白鳥さんや友人たちと絵画や仏像、現代美術を前に会話をしていると、新しい世界の扉がどんどん開き、それまで見えていなかったことが見えてきた。
視覚や記憶の不思議、アートの意味、生きること、障害を持つこと、一緒にいること。
そこに白鳥さんの人生、美術鑑賞をする理由などが織り込まれ、壮大で温かい人間の物語が紡がれていく。
見えない人と一緒にアートを見る旅は、私たちをどこに連れていってくれるのか。
軽やかで明るい筆致の文章で、美術館めぐりの追体験を楽しみながら、社会を考え、人間を考え、自分自身を見つめ直すことができる、まったく新しいノンフィクション!
開高健ノンフィクション賞受賞後第一作!